ドイツ機械工業連盟(VDMA)が11日発表した独業界の11月の新規受注高は物価調整後の実質で前年同月を5%上回った。増加は1月以来で10カ月ぶり。新型コロナ危機からの回復が一段と鮮明になってきた。
国外受注が7%増え、全体をけん引いた。ユーロ圏外が9%増加。ユーロ圏(ドイツを除く)も4%伸びた。国内は1%増だった。
新規受注は2月に減少に転じた。主要市場の中国で新型コロナウイルス感染症が流行したことが響いた格好だ。流行がその後、世界的に広がったことから、3月以降も前年同月割れが続き、4月から6月にかけては減少幅が30%前後に達していた。7月から減少率の縮小が始まり、11月にようやく増加へと転じた。
新規受注を特殊要因による統計のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、9~11月は前年同期を実質2%下回った。国内が2%減、ユーロ圏が5%減、ユーロ圏外が3%減だった。
1~11月の累計は前年同期比12%減。国内が7%、ユーロ圏が12%、ユーロ圏外が15%の幅で落ち込んだ。