アストラゼネカ、EUにワクチン承認申請

EUの欧州医薬品庁(EMA)は12日、英製薬大手アストラゼネカがオックスフォード大学と共同開発した新型コロナウイルスのワクチンの承認申請を受けたと発表した。EMA は29日にも承認し、欧州委員会に勧告する見込みだ。

アストラゼネカのワクチンは英国で12月30日に承認され、接種が開始されている。このほかアルゼンチン、インドなどでも承認された。

EUでは米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが共同開発したワクチン、米バイオ医薬品企業モデルナが開発したワクチンが承認済み。アストラゼネカ製が承認されれば、新型コロナ用ワクチンでは3件目となる。

EUは2020年8月、アストラゼネカから最大4億回分のワクチンを調達する契約を締結。同ワクチンはEMAが感染症の世界的流行など緊急時に際して必要なワクチンや治療薬の承認手続きを迅速化するため、試験データを順次審査する「逐次審査」の対象となっていた。

これまでにEUはアストラゼネカ、ファイザー連合、モデルナのほか、仏サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)の連合、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)傘下のヤンセンファーマ、独キュアバックと新型コロナワクチン調達で正式契約した。また、米バイオ医薬品会社ノババックスと最大2億回分のワクチン調達に向けた予備的交渉を終えている。欧州委員会は12日、新たに仏ワクチンメーカーのバルネバと、最大6,000万回分のワクチン調達に関する予備的交渉を終えたと発表した。

すでに接種を開始しているファイザー連合のワクチンについては、最大3億回分を調達することになっていたが、8日に追加で最大3億回分を調達することを加盟国に提案したと発表していた。

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