仏ヴァレオがカーボンニュートラルを宣言、2050年までの達成目指す

仏自動車部品大手のヴァレオは4日、2050年までにカーボンニュートラルを達成すると発表した。同分野の国際共同イニシアチブである「サイエンス・ベースド・ターゲット・イニシアチブ(SBTi)」に基づき、自社のすべての事業活動と世界のサプライチェーンでカーボンニュートラルを実現する。また、中間点として、30年までに目標の45%の実現を目指すとした。

SBTiは企業に対して科学的根拠に基づく二酸化炭素(CO2)排出量の削減目標の設定を求めるもので、2014年に世界自然保護基金(WWF)など国際的な4団体によって設立された。温室効果ガスの排出経路を表すスコープ1(直接排出)、スコープ2(購入したエネルギーからの間接排出)、スコープ3(サプライチェーンからの間接排出)の3つの部門における削減目標を設定している。

ヴァレオは温室効果ガスの排出量を2030年までに19年比で、◇スコープ1と2の合計を75%削減する◇スコープ3に含まれるカテゴリーのうち「サプライチェーン関連」(スコープ3の上流)を対象に15%削減する◇同「製品の最終用途関連」(スコープ3の下流)を対象に15%削減する。同社はスコープ1と2の目標達成に向け4億ユーロ以上を投資する計画だ。

ヴァレオは2050年までのカーボンニュートラル達成を目指す企業によるキャンペーン「ビジネスアンビション・フォー・1.5℃」に参加している。同社によると、2019年の売上高の57%はCO2排出削減に向けた技術によりもたらされた。

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