ルーマニアのスタートアップ企業、投資額が中東欧で最大に

ルーマニアのスタートアップ企業が外国投資家の注目を集めている。中東欧諸国の中で同国はエストニアと並び過去7年間に同企業への投資が最も多く行われており、バルト3国や中欧4カ国(ヴィシェグラード4カ国=V4)に並ぶ投資先となっている。

企業データベースを運営するディールルーム(Dealroom)の調査によると、ルーマニアのスタートアップ企業に対しては2013年以来13億ドルの投資が行われてきた。これはエストニアと並び中東欧で最も多い投資額だ。両国に続いたのがポーランドの9億ドル、リトアニアの6億ドル、ハンガリーの3億ドルだった。

起業直後の時期にあたるアーリーステージのベンチャー投資についてはエストニアが10億ドルでトップ。次いでポーランドが7億ドル、ルーマニア、ハンガリー及びリトアニアが3億ドルで続いた。このうちポーランドはベンチャーキャピタルの資金調達ラウンドの実施回数が823回で、ルーマニアの266回を大きく上回った。

過去10年間に中東欧では時価総額が10億ドル以上のユニコーン企業が8つ生まれており、ルーマニアからは企業向けソフトウエア開発の「UiPath」とネット通販の「eMAG」の2社が誕生した。UiPathの時価総額は100億ドルを上回る。

今年上半期にファンドやエンジェル投資家、クラウンドファンディングを通して資金調達に成功したルーマニアのスタートアップ企業の数は20以上に上る。

上部へスクロール