国際送金サービスで急成長する英トランスファーワイズ(TransferWise)はこのほど、エストニアのタリンにある事業拠点を増強する計画を明らかにした。現在900人超の従業員を来年半ばまでに150人増やす。同社は前年度決算の売上高が3億260万ポンドで前期比70%の大幅増となったほか、コロナ危機の今年も事業が引き続き好調だ。タリンを含め全社では750人増員する。
トランスファーワイズは2011年、二人のエストニア人がロンドンに設立した。手軽で迅速かつ低価格な国際送金サービスが魅力で、世界中で約900万の個人・法人顧客が利用している。1カ月あたりの送金額は60億ドルを超え、顧客全体で送金手数料を年間15億ドル節約できるという。ロンドン、タリン、シンガポール、サンパウロなど世界14都市に拠点を構え、従業員2,000人を抱える。
同社はスタートアップ企業として、これまでに10億ドルを超える投資を受けた。D1キャピタルパートナーズ、リードエッジ、ローンパイン、ヴィトルヴィアン、IVPなど国際投資大手を始め、ヴァージン・アトランティック航空会長のリチャード・ブランソン、ネット決済サービス大手ペイパルの共同設立者のマックス・レヴチンなど個人投資家も同社の成長性に注目し投資している。