露VEB、重工業向けIoTの国内大手に10億ルーブル投資

ロシア国営の開発対外経済銀行VEB傘下のベンチャーファンド、VEBベンチャーズは昨年末、重工業向けIoT(モノのインターネット)ソリューションの国内大手ジフラ(Zyfra)に9億9,000万ルーブル(約1,340万ドル)を投資した。鉱山・製造業のデジタルトランスフォーメーションが世界で急加速する中、すでに同分野で地位を確立しているジフラの事業成長に期待する。

ジフラは人工知能(AI)、IoTソリューション、鉱業用ロボットを機械、鉱山、金属、石油ガス、化学などの重工業界に提供し、生産工程の自動化と効率化に貢献している。現在、フランス、ドイツ、フィンランド、トルコ、モロッコ、南アフリアカ、チリ、ペルーなどで約300の顧客にサービスを提供する。2019年の売上高は前年比37%増の24億ルーブル(3,730万ドル)だった。

ジフラは今回の調達資金を、市場拡大、運用プラットフォームの整備、新商品開発に投入する計画だ。IoTではリアルタイムのデータ分析とAIの活用が進んでいることから、より多くの設備装置を統合できるプラットフォームが求められているという。

重工業向けIoTの世界市場は2024年までに約400億ドル規模に達すると見られている。(1RUB=1.39JPY)

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