トヨタ自動車は4日、仏自動車大手のグループPSAとチェコのコリンに設立した合弁会社トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモビル・チェコ(TPCA)をトヨタの欧州統括会社であるトヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)が2021年1月1月付で完全子会社化したと発表した。これにより、社名はトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・チェコ(TMMCZ)となった。TMMCZには現在、従業員3,500人超が勤務している。
TPCAは2002年3月の設立で、2005年2月に生産を開始した。欧州市場向けに開発されたエントリーレベルの小型乗用車であるトヨタ「アイゴ」、プジョー「108」、シトロエン「C1」を生産してきた。TMMCZは今後もこれらのモデルの生産を継続する。
トヨタはさらに、TMMCZの生産ラインの近代化や生産能力の増強に約40億チェコ・コルナ(約3,810万ユーロ)を投資して、新しいグローバルプラットフォーム「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」の導入を可能にした。これにより、TMMCZでは2021年下半期からトヨタの新型「ヤリス」(ハイブリッドバージョンも含む)の生産を開始することができる。
トヨタはチェコではコリンのTMMCZに加え、プラハにチェコの販売・マーケティング会社トヨタ・セントラルヨーロッパ・チェコとクルプカに交換部品の物流・配送センターを持つ。
トヨタは2018年11月にグループPSAと欧州における新たな協業関係について合意したと発表していた。TMEによるTPCAの完全子会社化も同合意に含まれていた。