トルコのオンデマンド型デリバリー大手ゲティル(Getir)はこのほど、1億2,800万ドルの資金調達に成功した。現地ウェブ紙『ウェブラッツィ(Webrazzi)』によると、同社の評価額は8億5,000万ドル。調達した資金でロンドン、パリ、ブラジルのサンパウロ及びメキシコ・シティーに事業を拡大する計画だ。米誌『ブルームバーグ』は今月初め、資金調達をめぐる交渉が間もなく決着するとの見通しを報じていた。
食料品や雑貨の即配サービスを提供する同社は2015年の設立で、拠点を置くイスタンブールをはじめ国内18都市に展開する。「10分以内の配達」を売りに1,500種類に上る商品を扱うほか、料理の宅配も行っている。昨年の売上高は前年の5倍に増加した。
ウェブラッツィによると今回の資金調達では、ベンチャーキャピタリストのマイケル・モーリッツ氏率いるクランクスタート・インベストメント、ブラジルのベースパートナーズ、米タイガーグローバル及びグッドウォーターキャピタル、トルコのフィバ、エーサス及びレボが参加した。ゲティルは昨年にもモーリッツ氏を中心とする国内外の投資家から3,800万ドルを調達していた。
スタートアップ企業に関するデータを提供する『クランチベース』によると、同社は今回の取引の前にも、モーリッツ氏の参加するセコイアキャピタルのほかレボ及びベースパートナーズから4,200万ドルを調達した。