ロシアの金融・テクノロジー大手の国営ズベル(旧ズベルバンク)が、家電・日用品の電子商取引(EC)プラットフォーム「goods.ru」に出資する。創立者のティンコヴァン氏および最大出資者のM.ビデオ・エルドラド・グループと先ごろ、基本合意を交わした。出資プロジェクトの監査を行い、競争当局の承認を得たうえで今年上半期に正式に買収契約を交わす見通しだ。
goods.ruの現在の企業評価額は約100億ルーブル(約1億850万ユーロ)。合意によると、ズベルは約300億ルーブルを投資し、さらにM.ビデオ・エルドラドの出資シェアを40億ルーブルで買い取る。これにより、goods.ruの新しい出資者比率はズベルが85%、M.ビデオ・エルドラドが10%、ティンコヴァン氏が5%となる。
goods.ruはプロトタイプ開発からわずか3年で国内の有力ECプラットフォームに成長した。どのECサイトにも統合できるオープンシステムで、ズベルの食品販売、配達サービスなどとのリンクが容易だ。
ズベルはズベル・ロジスティクス、ズベル・マーケット、医薬品に特化したズベルEAPTEKAなどを運営し、現在、18のカテゴリーで約250万の商品を取り扱う。国内のEC業界のリーダーを目標に掲げ、事業拡大を進めている。goods.ruの競合先シティリンク.ruの買収にも関心を示していた。(1RUB=1.37JPY)