エストニアのサイバーセキュリティ・スタートアップ企業ボットガード(BotGuard)が今月初め、2回目となるシード期資金を調達した。昨年9月に50万ユーロ調達を主導した現地ベンチャーファンド、テラ・ベンチャーズに加え、ポーランドの投資会社が新たに投資した。今回の調達額は明らかにしていないが、企業価値は初回調達時の2倍以上となる500万ユーロに拡大した。
ボットガードはイスラエル人起業家とロシア人ソフト開発者により首都タリンに設立された。クラウドベースでウェブサイトへのアクセスを監視し、ハッカー攻撃、コンテンツの盗難などを防御するためのセキュリティサービス「ボットガード」を提供する。サイト訪問者の行動分析や認証用のデジタル指紋作製、データベースへの情報保存などの仕組みを通じ、外部から遠隔操作するコンピューターウイルスやハッカー攻撃を認識しブロックする。
「ボットガード」はプラグインでどんなウェブサイトにも組み込むことができる。同社はサイトの更新作業の大半が世界約100の大手ホストプロバイダーを通して行われていると推定し、これらプロバイダーとの提携が成長のカギを握ると見ている。すでに欧州連合(EU)、オーストラリア、中南米のホストプロバイダーと交渉中で、今月中に提携が実現する見通しだ。今年はプロバイダー15%の獲得を目指している。