エストニア外務諜報年次報告書、中国の脅威を指摘

エストニアが中国への警戒感を強めている。10日に発表されたエストニア外務諜報サービス年次報告書によると、ロシアは同国にとって引き続き最大の脅威だが、「中国は外国投資を政治目的に使い技術依存を生む可能性があり、エストニアの安全を脅かしつつある」との警告を発している。

外務諜報局は、中国びいきのロビイストが欧州各地で地域の統一を意図的に乱すような発言をしていることや、在留中国大使館の動きを警戒している。また、中国が主導する欧州とアジアの広域経済圏構想『一帯一路』での国内投資にも懐疑的な立場だ。

技術分野でも同様で、中国の第5世代移動通信システム(5G)技術は「西欧より先進的で低価格だが、長期的な観点から安全性が低い」と指摘する。デジタル先進国のエストニアのインフラの生命線である通信ネットワークを、中国の技術に依存することには強い警戒感を示している。同国では昨年、スウェーデンの通信業者テリアとエリクソンの提携で5Gサービスが始まっている。

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