高級ブランド最大手の仏LVMHモエヘネシー・ルイ・ヴィトンは2月22日、米国の著名ラッパーであるジェイ・Z氏が保有する高級シャンパンのブランド「アルマン・ド・ブリニャック」に50%を出資すると発表した。出資額は明らかにしていない。
ジェイ・Z氏(本名:ショーン・カーター氏)はラッパー界のスーパースターで、実業家としても知られる。同氏はフランスで代々続くワイン生産者が作るアルマン・ド・ブリニャックを自身のミュージックビデオに登場させて同ブランドの知名度を一気に高め、14年に買収していた。LVMHは酒類部門モエヘネシーを通じて、同氏が持つ株式100%のうち50%を取得する。
同ブランドは1本の価格が300~950ドル、ヴィンテージ物で10万ドルもする高級シャンパン。19年には50万本を販売した。LVMHはモエヘネシーの販売網を活用し、同ブランドを世界中で売り込む。世界的なセレブと組むことでLVMHのブランド力を高め、若者を中心に顧客層を拡大する狙いもあるとみられる。