ドイツ連邦統計局が2月26日発表した1月の輸入物価指数は前年同月比1.2%減となり、昨年2月以降で最小の下げ幅を記録した。新型コロナ危機からの回復が反映されている。昨年4月には下落率が7.4%に達していた。1月はエネルギーを除いたベースではプラス0.3%となり、上昇へと転じている。
エネルギーは前年同月を13.1%下回った。原油が20.4%、石油製品が23.6%下落したことが響いた格好。電力は50.2%、天然ガスは7.7%上昇した。石炭はマイナス2.1%だった。
中間財は2.4%高くなった。鉄鉱石が36.2%、非鉄金属鉱石が10.2%、銑鉄・鉄鋼・鉄合金が9.0%の幅で上昇。電子部品は9.1%低下した。
投資財は0.9%下がった。タブレット端末が5.2%、スマートフォンが3.6%低下。ノートパソコンは2.2%上昇した。
耐久消費財はマイナス1.2%だった。
非耐久消費財は1.3%下がった。豚肉が28.8%、家禽肉が13.8%下落。動植物性油脂は15.8%上昇した。
農産物は0.8%低下。豚肉が49.4%、ナッツ類が22.1%下がったのに対し、天然ゴムは25.5%、コーヒー生豆は11.7%、穀物は10.1%上がった。
輸入物価は前月比では1.9%上昇し、2010年12月以来10年1カ月ぶりの大幅な上げ幅となった。エネルギーと金属の値上がりが大きい。
エネルギーは前月を8.6%上回った。電力が24.7%、原油が10.4%、石油製品が8.9%、天然ガスが6.9%、石炭が1.6%の幅で値上がりした。エネルギーを除いた輸入物価の上げ幅は1.2%だった。
鉄鉱石は15.9%、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は7.1%上昇した。
1月の輸出物価指数は前年同月比0.1%増となり、11カ月ぶりに上昇へと転じた。前月比は上げ幅が0.9%に上った。