フランス政府は13日、同国とブラジルを結ぶ航空便の運航を全面的に停止すると発表した。感染力が強いブラジル型の新型コロナウイルス変異株の感染が国内で拡大するのを防ぐためで、14日から実施する。
同方針はカステックス首相が国会で明らかにしたもの。仏~ブラジルの航空便運航を追って通達するまで無期限で停止する。
ベラン保健相によると、国内の新型コロナ感染者の8割は英国型変異ウイルスに感染したケースで、ブラジル型変異株「P1」の感染者は4%未満にとどまっている。しかし、ブラジル国内で「P1」感染が急拡大しており、フランスでも感染が拡大する恐れがあるため、今回の措置に踏み切った。
フランスでは水際対策として、ブラジルからの渡航者に出国、入国時のPCR検査を義務付け、入国から10日間の隔離を求めてきた。しかし、感染症専門家の間で同措置では不十分として、航空便の運航停止を求める声が上がっていた。