電動車の割合が3倍の22%に

ドイツ連邦陸運局(KBA)が21日発表した1~3月の電動車(電気自動車=EV、プラグインハイブリッド車=PHV、燃料電池車=FCV)の新車登録台数は14万2,856台となり、前年同期を190.7%上回った。乗用車全体に占める割合は21.8%で、前年同期(7.5%)の2.9倍に拡大している。

電動車の割合が最も高いブランドはEV専門のテスラ、スマート、ポールスターで100%に達した。4位のボルボは47.3%で大きく水をあけられている。

スマート以外のドイツ車をみると、すべてのブランドで2ケタ台を確保。シェアの増加幅も全体的に大きく、ミニは前年同期の12.4%から31.5%、メルセデスは7.0%から29.7%、ポルシェは21.1%から28.3%、BMWは10.3%から26.6%、アウディは9.0%から21.3%、VWは6.7%から21.1%、オペルは5.1%から11.5%、フォードは0.6%から10.9%へと高まった。

日本車では三菱が28.0%と、全体の平均(21.8%)を唯一、上回った。そのほかのブランドは日産が11.9%、ホンダが11.7%、マツダが5.5%、レクサスが1.3%、トヨタが1.2%、スズキが0.1%だった。

EVの登録台数が最も多いブランドはVWで1万6,220台に上った。2位は現代で6,180台。3位以下はテスラ(6,074台)、スマート(5,975台)、ルノー(5,047台)が続く。

電動車にハイブリッド車(HV)とガス燃料車、水素燃料車を加えた環境対応車の新車登録台数は24万6,689台で、前年同期を123.8%上回った。乗用車全体に占める割合は37.6%で、前年同期(16.8%)の2.2倍に拡大している。

テスラ、スマート、ポールスターのEVメーカーにスズキを加えた4ブランドで環境対応車のシェアが100%に達した。これにボルボが90.8%、レクサスが85.5%、ランドローバーが84.1%、ホンダが75.9%、スバルが75.8%で続く。日本勢はHVに力を入れていることから環境対応車では全体的にシェアが高い。

3月の新車登録台数に占める電動車の割合は22.5%で、前年同月(9.2%)の2.4倍に拡大した。電動車のシェアは新型コロナ危機対策の一環で購入補助金が上乗せされた昨年7月から急速に高まった。昨年7~12月は付加価値税率が引き下げられたこともあり、駆け込み需要のあった12月にはシェアが26.6%に達した。今年は付加価値税率が元の水準に戻ったため、シェアが低下したものの、それでも1月が21.7%、2月が20.7%と高水準が続いている。

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