独郵便事業・物流大手のドイツポストDHLは4月25日、国際宅急便部門のDHLエクスプレスがステランティス傘下の小型商用車ブランドであるフィアット・プロフェッショナルから電動小型商用車「Eデュカト」100台を調達すると発表した。「Eデュカト」は純粋な電気自動車で、1回のフル充電による航続距離は200キロメートルを超える。今回の措置は、ドイツポストDHLの気候中立に向けた取り組みの一環に位置づけられる。
DHLエクスプレスは「Eデュカト」を欧州におけるラストワンマイル配送(最寄りの集配センターから最終的な配達先までの最後の配達区間)に使用する。
DHLエクスプレスは現在、世界60カ国・地域で国際宅急便事業を展開している。同社が保有する配送車のうち、電動車は約500台で、主に都市部に投入している。従来の内燃エンジン車は約1万4,000台となっている。
DHLエクスプレスは、世界的な配送需要の増加を受け、2030年までにラストワンマイル配送サービスに投入する保有車両を約2万台に増強する計画。これと並行して、2030年までにラストワンマイル車両における電動車の割合を60%(約1万4,000台)に拡大し、環境負荷低減の取り組みも強化する。
ドイツポストDHLは、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする目標を掲げている。