露ネット大手が中堅行を買収、金融事業参入に向け

ロシアのインターネット大手ヤンデックスは4月28日、中堅銀行アクロポールバンク(Acropol Bank)を買収することで合意したと発表した。銀行免許を取得し、フィンテック製品を開発するのが狙い。取引額は11億ルーブル(1,220万ユーロ)。中央銀行による承認を経て取引が成立する。

アクロポールバンクは資産規模で国内330位の銀行。商業銀行と投資銀行業務を行うユニバーサルバンクで、ヤンデックスは同行の全てのライセンスを取得する。これにより同社はフィンテック製品「ヤンデックス・フィンテック・バーティカル」の開発が可能になり、提携企業や顧客向けに包括的なデジタル金融商品サービスを提供できるようになる。

ヤンデックスは金融事業参入に意欲的だが、計画は思うように進んでいない。昨年夏に国内最大手銀行ズベルバンク(現ズベル)との提携を解消し、電子決済サービス「ヤンデックス・マネー」の運営権を放棄した。9月には国内ネット銀行最大手ティンコフバンクを55億米ドルで買収すると発表したものの、10月に買収交渉を中止している。(1RUB=1.46JPY)

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