ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日発表した3月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を2.5%上回った。増加は3カ月連続。経済省は企業景況感が良好で新規受注も拡大していることを挙げ、製造業の景気の見通しは明るいとの見方を示した。3月の指数は新型コロナウイルス感染症の流行が同国で始まる直前の昨年2月に比べると4.3%低い。
鉱工業生産を部門別でみると、製造業は0.7%増加した。中間財が1.2%、消費財が2.9%拡大。投資財は0.4%縮小した。
建設業は10.8%増と大きく伸び、3カ月ぶりに拡大に転じた。エネルギー業も2.4%増え、2カ月ぶりに好転している。
鉱工業生産を特殊要因によるブレが小さい3カ月単位の比較でみると、1~3月は前の期の昨年10~12月を実質0.9%割り込んだ。建設業が4.0%減少。製造業も半導体不足で生産調整が行われている自動車・自動車部品が12.1%減と大きく落ち込んだ影響で、0.3%縮小した。機械は6.0%増と好調だった。
統計局は今回、2月の鉱工業生産を当初の前月比1.6%減から1.9%減へと下方修正した。