ドイツ連邦統計局が20日発表した4月の生産者物価指数は前年同月比5.2%増となり、2011年8月以来およそ10年来の大きな上げ幅を記録した。同物価の上昇は5カ月連続。エネルギーと中間財が全体を強く押し上げた。
エネルギーの上昇率は10.6%に上った。上げ幅は石油製品で最も大きく30.9%を記録。液化石油ガスは127.0%、灯油は60.6%、自動車燃料は26.8%に達した。
天然ガスは10.5%だった。取引所価格が166.3%、産業向けが38.6%、発電所向けが36.2%と特に大きい。
電力も10.7%と2ケタ台に上った。取引所価格は91.5%で、特別契約顧客向けも14.2%と2ケタ台を記録した。産業顧客向けは1.5%にとどまった。
中間財の上げ幅は8.2%に上った。製造業の景気回復を受けて部品や部材の需要が急増。鉄・鉄鋼・アルミスクラップは62.7%、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は23.5%、非鉄金属は21.7%を記録した。集積回路は13.9%低下した。
投資財は1.0%、耐久消費財は1.6%それぞれ上昇した。
非耐久消費財は0.6%低下した。食料品が1.3%下落。豚肉の下げ幅は14.3%に上った。バターは10.1%、砂糖は13.3%高くなった。
生産者物価は前月比でも0.8%上昇した。上げ幅は中間財が1.8%、エネルギーと非耐久消費財が各0.6%、耐久消費財が0.4%、投資財が0.3%だった。