三菱電機は27日、トルコ西部マニサの空調機工場を拡張すると発表した。同国と欧州諸国での需要増に対応するもので、ルームエアコンを増産するほか、ヒートポンプ式暖房・給湯器「Air To Water(ATW)」の生産を開始する。投資額は1億6,700万リラ(約20億円)。
欧州とトルコでは化石燃料を用いるボイラー式に代わり、省エネ性が高いヒートポンプ式暖房・給湯器の需要が急速に拡大している。また新型コロナの流行に伴う在宅時間の増加でルームエアコンの設置ニーズも継続的に増えている。三菱電機はエアコンの増産を10月、ATWの生産を22年8月に開始し、市場への安定供給を実現していく。
同工場では現在、ルームエアコンを年50万台、生産している。今後はATWと合わせて100万台に引き上げる。
マニサ工場は子会社の三菱電機エア・コンディショニング・システムズ・マニュファクチャリング・トルコ(MACT)が運営する。工場面積は4万平方メートル、従業員数は約450人。今回の投資では省エネ性能が高い生産設備の導入や、工場内の運搬機器の電動化も進める。