英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)が18日発表した2020/21年度通期決算の純利益は6億6,200万ポンドとなり、2期連続の赤字となった前年度から黒字転換した。中国市場を中心とする販売回復と為替差益、全社的なコスト削減の取り組みが寄与した。売上高は前年比14.3%減の197億ポンドに後退したものの、売上高営業利益率(EBITマージン)で2.6%を確保し、前年度から2.5ポイント改善した。販売台数は13.6%減の43万9,588台だった。
第4四半期(1-3月期)の売上高は前年同期比20.5%増の65億ポンド、純利益は5億3,400万ポンド、 EBITマージンは7.5%だった。黒字は3四半期連続となった。販売台数は12.4%増の12万3,483台に拡大した。 今後について同社は、新型コロナのワクチン接種が進むにつれて自動車産業も勢いを取り戻すとする一方、半導体の調達問題が依然として尾を引くと指摘。2021/22年度の第1四半期(4-6月期)の生産計画に影響を与えているとした。通期では販売回復が続き、4%のEBITマージンを達成できるとみる。同社は2025/26会計年度までに2ケタのEBITマージン達成を目標として掲げている。
同社によると、3月31日時点で48億ポンドの現金と、未活用の回転信用枠19億ポンド、計67億ポンドの流動性資金を確保している。