トルコEC大手ヘプシブラダ、米ナスダック上場を計画

●昨年の売上高は145%増

●トルコのテック系新興企業への注目高まる

トルコ電子商取引(EC)2位のヘプシブラダ(Hepsiburada)は5月28日、米ナスダック証券取引所への上場申請を行った。株式の公開数や具体的な日程などは明らかにしていない。

ヘプシブラダの売上高は昨年、前年比145%増の64億リラ(7億5,110万米ドル)に拡大した。新型コロナのパンデミックによる店舗営業・外出制限などを背景にEC需要が急増したためだ。一方、損失も前年の1億3,300万リラから4億7,600万リラに膨らんだ。従業員数は1,218人から2,432人へほぼ倍増、EC市場シェアは17%で、2015年の2倍以上となっている。ヘプシブラダのプラットフォームを通じて販売された商品の総額を示す流通総額(GMV)は19年の80億リラから170億リラへ増加した。

トルコのテクノロジー系新興企業は次第に国際的な注目を集めており、ヘプシブラダの上場計画もこの流れを示している。昨年にはモバイルゲーム開発のピーク・ゲームズが米ゲーム開発大手ジンガに18億米ドル(150億リラ)で買収された。食品宅配のゲティシュ(Getir)は3月の資金調達における企業価値が26億ドルとなり、ピーク・ゲームズに次いで2番目のユニコーン(企業価値10億ドル以上)となった。中国・アリババグループの子会社でトルコEC最大手のトレンディオルも、次回の資金調達で企業価値が150億ドルに拡大する可能性がある。(1TRY=12.69JPY)

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