カナダの小売業向けソフト大手ライトスピードが、電子商取引(EC)のソリューションを手がけるロシア系企業エクウィドを買収する。取引額は約5億ドルで、このうち3億2,500万ドル分は株式交換方式となる。競争当局の承認を経て、9月末までに買収を完了させる予定だ。
エクウィドは2010年にロシア人のルスラン・ファズリエフ氏がウリヤノフスクで創業した企業。現在は米国サンディエゴに本拠地を構える。フェイスブック、インスタグラム、アマゾン、eBay、グーグルなど多様なオンラインプラットフォームで小規模事業者が広告、販売、キャンペーンなどを行うためのソリューションを提供している。50カ国語に対応し、顧客数は13万を超える。
2014年にロシア系ベンチャーキャピタル2社から500万ドルを調達し、昨年はモルガンスタンレーとピークスパンキャピタルから成長資金として4,200万ドルの出資を受けた。コロナ禍の影響でオンラインビジネスに初参入する事業者が急増したことから、2021年3月末期決算は売上高が前年比50%増の2,000万ドルに拡大した。