●1億1,000万回の通話訓練により100通り以上の受け答えが可能に
●機能強化で「秘書の代わり」や迷惑電話の撃退も
ロシアのオンライン銀行大手であるティンコフ(Tinkoff)が今月初め、音声アシスタント「オレグ(Oleg)」のサンプル版を公表した。同社アプリはもちろん、テレグラムやVコンタクテなどの人気メッセンジャーアプリでも操作できる。また、機能強化で「秘書代わり」や、迷惑電話の防御壁(ディフェンダー)にもなるという。
オレグは機械学習、音声認識、番号認識(発信者の特定)の機能を搭載し、(1)通話録音(2)会話認識(3)会話の文字起こし(4)発信者ごとに違う応答――ができる。(4)については、1億1,000万回の通話で訓練した結果、100通り以上の受け答えができるようになった。電話帳に登録されている人から電話がかかってきたときには丁寧に応えるが、いたずらや広告・詐欺と認識すると冗談や失礼なことを言ったりするという。
ティンコフによると、ロシアでは迷惑電話や詐欺電話が携帯・スマホユーザーの悩みの種となっている。これをヒントに、ユーザーが自ら電話口に出なくてもよくなるよう、オレグを訓練した。
ロシアではIT大手のヤンデックスも音声アシスタント「アリス」を運営する。また、数カ国語で応答できる「スピーチキット・プロ」も提供している。