EU統計局ユーロスタットがこのほど発表したユーロ圏の2021年1~3月期の労働コスト(時間当たり)上昇率は、物価変動を加味しない名目ベースで前年同期比1.5%となり、前期の2.8%から大幅に縮小した。非賃金コストがコロナ禍に伴う各国政府の減税、助成措置で低下したことが反映された。(表参照)
労働コストの大部分を占める賃金・給与は2.2%上昇したが、非賃金コストは0.9%低下した。業種別の労働コスト上昇率は鉱工業が1.2%、建設業が0.9%、サービス業が1.3%だった。
EU27カ国ベースの労働コスト上昇率は、前期を1.5ポイント下回る1.5%。主要国はフランスが2.1%、スペインが2.0%、ドイツが1.5%、イタリアが0.1%となっている。