電機大手の独シーメンスは23日、新型コロナウイルス用ワクチン工場の建設に取り組む独バイオ製薬会社ビオンテックとの協業を拡大すると発表した。ビオンテックが独中部のマールブルクに開設した工場をモデルに、両社は同ワクチンの生産拠点を世界の他の地域に設置していく意向だ。
ビオンテックは昨年秋、スイス製薬大手ノバルティスがマールブルクに持つワクチン工場を取得。これをシーメンスの協力を受けてコロナワクチン工場へと改め、取得からわずか5カ月後の2月に生産を開始した。
ビオンテックは同ワクチンを全世界に速やかに供給することを目指している。このため欧州域外にも工場を設置する計画で、5月にはシンガポールで生産する計画を打ち出した。シーメンスはビオンテックの工場新設や拡張を自動化・デジタル化技術の提供を通して支援していく。