欧米自動車大手のステランティスは6月22日、仏石油大手トタルとの提携関係を5年間延長すると発表した。5つの中核分野を定め、eモビリティや脱炭素の実現で協力していく。延長に伴い、提携の対象ブランドをこれまでのプジョー、シトロエン、DSからオペル、ボクスホールまで拡大する。
5つの中核分野はそれぞれ、(1)持続可能性とイノベーションに主眼を置いた共同研究開発活動。特に次世代のモビリティ、低炭素およびバイオ(生分解性)燃料、電動パワートレインに最適化な潤滑油と流体システム(2)工場出荷前の完成車に充填(「ファースト・フィル」)するエンジンオイルの供給(3)上記5ブランドのアフターマーケットおよびメンテナンスサービスにおける、トタルの高性能オイル「クオーツ」ブランド製品の独占供給(4)電動車レースへの参戦(5)パリ都市圏におけるEVカーシェアリングサービス「フリー2ムーブ」でのトタル充電スタンドの利用――となる。
ステランティスのマーケティング責任者のティエリー・コスカス氏は「提携を通じた共同開発は当社の技術レベルを引き上げ、顧客やモータースポーツ事業に恩恵をもたらす」と述べた。