EU内感染、8月末までに90%がデルタ株に=ECDC

欧州疾病予防管理センター(ECDC)は6月23日、新型コロナウイルスで感染力が強いデルタ株(インドで最初に確認された変異ウイルス)について、8月末までにEU域内における新規感染の約90%を占めるとの見方を明らかにした。

欧州連合(EU)では現在、英国で最初に確認されたアルファ株が主流になっているが、近くデルタ株に置き換わるとみられている。ECDCのアモン所長は「ワクチン未接種の若年層を中心に、今夏にデルタ株の感染が急拡大する可能性が極めて高い」と警告。そのうえで、EUで承認されているワクチンはデルタ株に対しても高い効果が確認されていると指摘し、ワクチン接種を加速させる必要性を訴えた。

ECDCによると、EU域内ではこれまでに成人の約60%が少なくとも1回のワクチン接種を受けており、約40%が2回の接種を終えている。ただ、80歳以上で約30%、60歳以上で約40%がまだ接種を完了しておらず、アモン氏はより迅速な接種が対策の鍵になると強調している。

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