30キロの速度規制、7都市が試験導入を計画

都市自治体の全国連合組織であるドイツ都市会議(DST)は6日、自動車の市内走行速度を原則的に時速30キロに制限する試験プロジェクトを計7カ所の大都市が計画していることを明らかにした。歩行者や自転車など交通弱者が安心して道路を利用できるようにするとともに、大気汚染や騒音を改善し、住民が住みやすい環境を整えることが狙い。最高速度を30キロに制限しても交通機能には支障が出ないとしている。

同プロジェクトに参加するのはアーヘン、アウグスブルク、フライブルク、ハノーバー、ライプチヒ、ミュンスター、ウルムの7都市。幹線道路については時速50キロの走行を認めるものの、その他の道路については30キロに制限する。

プロジェクトを実施するためには道路交通政令の改正が必要となる。DSTは同政令の速やかな改正を9月の連邦議会選挙後に樹立される次期政府に訴えていく意向だ。ブルクハルト・ユング会長(ライプチヒ市長)は、「我々は都市交通をより効率的で環境に優しく、安全なものにしたい。そのためには現地で決定できる余地を拡大する必要がある。どの通りにどのスピードが適しているかを最も良く決定できるのは基礎自治体だ」と述べ、速度規制に関する市町村の決定権を拡大することに意欲を示した。

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