独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は6月28日、インターネットと常時接続している(スカニアの)コネクテッド・トラックが全世界で50万台を超えたと発表した。世界100の国と地域で走行しているこれらの車両から収集したデータを活用することで、物流パターンなどを顧慮した商品開発ができるほか、顧客企業は業務効率などの改善が見込める。
スカニアのコネクテッド車両が搭載する車載通信機(コミュニケーター)は現行の「C300」から近いうちに「C400」にアップグレードされる予定。これによりさらに高速で精緻なデータ収集と分析が可能になる。これに合わせ、車両の二酸化炭素(CO2)排出量の指標として、走行中(Tank to Wheel)だけでなく、原油の採掘段階まで遡る評価(Well to Wheel)の数値も算出できるようになる。
スカニアは2011年からトラックとバスのコネクテッド車両を市場に投入している。同社は目標とする持続可能な物流ソリューションの提供に向け、一定規模の車両の接続が不可欠とみている。19年からは産業用エンジンと船舶用エンジンもコネクテッド機能の搭載が可能になっている。