仏ルノーの合弁HYVIA、燃料電池車3モデルの概要発表

仏自動車大手のルノー・グループはこのほど、ルノー・グループと燃料電池システムや水素関連サービスを事業とする米プラグ・パワーがこのほど折半出資でフランスに設立した合弁会社HYVIAについて、2021年末までに市場投入する予定の燃料電池車3モデルの概要を発表した。いずれもルノー「マスター」をベースにした小型商用車で、車載充電池と燃料電池を搭載したデュアルパワー構造を採用している。

このデュアルパワー構造は、33キロワット時(kWh)の車載充電池と30kWの燃料電池を組み合わせており、航続距離は最大500キロメートルで、車載電池のみでは100キロメートルを走行することができる。水素タンクは車種に応じて3.0~7.0キログラムを設定する。

HYVIAは2021年末までに、貨物輸送用の商用バンと大型商用バン、旅客輸送用の小型バスの3モデルを市場投入する計画。

貨物輸送用の商用バン「Master Van H2‐TECH」は、車載容量が12立方メートルで航続距離は最大500キロメートル。大型商用バン「Master Chassis Cab H2-TECH」は、車載容量が19立方メートルで航続距離は約250キロメートル。ミニバス「Master Citybus H2-TECH」は、航続距離が約300キロメートルで、最大15人を輸送することができる。

HYVIAの社名は、水素(hydrogen)を意味する「HY」とラテン語で「道」を意味する「VIA」を組み合わせており、低炭素モビリティの新しい道を切り開くという同社の志を表現している。燃料電池を搭載した小型商用車のほか、水素充填設備、再生可能エネルギー由来のグリーン水素の供給、メンテナンス・サービスなど、包括的な製品・サービスを提供していく計画。

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