英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)が6日発表した2021/22年度の第1四半期(4-6月期)の世界販売は12万4,537台となり、前年同期から68.1%増加した。販売増加は4四半期連続。比較対象の昨年4-6月は新型コロナ流行の影響で42.4%減少しており、その反動が大きく出た形だ。英国と大陸欧州が3ケタ増を記録したほか、他の市場も2ケタ増と回復基調を示している。
4-6月期の販売台数をブランド別にみると、ジャガーが前年同期比55.2%増の2万9,152台、ランドローバーは72.5%増の9万5,385台だった。ランドローバーは新型「ディフェンダー」が1万7,194台と好調だった。
地域別販売台数をみると、英国が186.9%増と急拡大したほか、大陸欧州も124%増加となり全体をけん引した。その他の国外(71%)、北米(50.5%)、中国(14%)もコロナ前の水準を上回った。
ディーラーへの出荷は8万4,442台(中国を除く)にとどまった。前年同期比で72.6%増加したものの、当初計画を約3万台下回った。長引く半導体部品の不足と新型コロナ禍による生産調整などが影響した。
JLRは半導体部品の調達不安について、第2四半期(7-9月期)の調達不足は4-6月期よりも大きくなり、その結果として出荷台数は計画を50%下回る可能性があると予想する。また、部品調達に制限のあることから、利益率の高いモデルに優先供給していく方針という。