●資金はスペインなど欧州6カ国への事業拡大に
●旧称「リープイン」の同社は起業や経理業務の一環支援を提供
自営業者向けに経理支援プラットフォームを運営するエストニアのショロ(Xolo)はこのほど、300万ユーロを調達した。コロナ禍で自営業者が急増し、需要が拡大していることから、調達した資金でスペインなど欧州6カ国での事業を強化する。
ショロは2015年に「リープイン」の社名で創業。エストニアで電子住民登録(Eレジデンス)制度がスタートし、国外居住者がエストニアで起業できるようになったことを受けて、起業手続きや経理業務を支援するサービスを開始した。わずか数分で起業でき、請求業務、銀行取引、税務を一括してこなせる。エストニア法に適合した形で業務を進められるため、コンプライアンス面でも安心だ。
第1弾はスペインで、6月15日に同サービスを開始した。今回の資本調達は、2019年7月のシリーズAラウンドの調達(600万ユーロ)に続くものだ。これによって、これまでの調達額は総額1,120万ユーロに達した。
ショロのアラン・マルティンソン最高経営責任者(CEO)によると、ホワイトカラーの自営業者は世界で4,000万人以上おり、パンデミックでその数は急速に増加した。ショロの顧客1人当たりの請求額は1年間で29%増えたという。
ショロのユーザー数は全世界で7万5,000人。ARR(年間経常収益)は400万ユーロに上る。
今回の資本調達は、2019年7月のシリーズA調達(600万ユーロ)に続くものだ。これにより、調達総額は1,120万ユーロに拡大した。エストニアのカルマ・ベンチャーズとメタプラネット・ホールディングス、フィンランドのヴェンデプ・キャピタル、ターヴェト・ヒンリクス氏(英トランスファーワイズ創業者)、アンドリュー・プロゼス氏(レクシスネクシス元CEO)が出資した。