リオ・ティント、セルビアのリチウム採掘事業に24億ドル

●EVバッテリーの需要増大を受け、リチウム生産を強化

●2026年に商業生産を開始予定

英豪系資源大手リオ・ティントは7月27日、セルビア西部のヤダル(Jadar)におけるリチウム鉱山開発事業に24億ドルを投資する計画を発表した。電気自動車(EV)の普及に伴う世界的なバッテリー需要の高まりを受けたもので、同社は原料となるリチウムの生産を強化し、欧州市場向けに供給する体制を整える。商業生産の開始は2026年を予定する。

リオ・ティントは2004年に同地でリチウム鉱床を発見した。開発プロジェクトでは鉱山の開発のほか、電動の運搬トラックや脱水した尾鉱(廃棄対象の鉱石)を利用する選鉱工場などのインフラ設備が導入される。雇用規模は約1,000人。

2029年に予定されているフル稼働開始後の年産量は、炭酸リチウム5万8,000トン、ホウ酸塩16万トン、硫酸ナトリウム25万5,000トンとなる見通し。今後40年間の炭酸リチウムの総生産量は230万トンと推計されている。

同社ではリチウムの需要は今後10年間、年25%から35%のペースで増加すると予想している。

上部へスクロール