●ギリシャ通信最大手から株式54%を2億6,800万ユーロで取得
●競争上の是正策としてオレンジはTRMCの株式30%を売却
欧州委員会は7月28日、仏通信最大手オレンジがルーマニア通信大手テレコム・ルーマニアを買収する計画を承認したと発表した。オレンジは2020年11月、テレコム・ルーマニアの親会社であるギリシャ通信最大手ヘレニック・テレコミュニケーションズから株式54%を2億6,800万ユーロで取得することで合意していた。
テレコム・ルーマニアは固定電話サービス、有料テレビが主力だが、携帯電話サービス大手テレコム・ルーマニア・モバイルコミュニケーションズ(TRMC)の株式30%を保有している。欧州委はルーマニアで携帯電話サービス事業が中心のオレンジがテレコム・ルーマニアを買収すると、TRMCの株式も握り、ルーマニア携帯電話サービス市場の健全な競争が損なわれるとして懸念を示していた。
欧州委はオレンジが競争上の是正策として、TRMCの株式30%をドイツテレコム傘下のOTEに売却することを提案したことから、その実施を条件に買収を承認した。