電機受注4カ月連続2ケタ増に、6月は前年同月比+24%

独電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した同国電機業界の6月の新規受注高は前年同月を23.8%上回り、4カ月連続で2ケタ台の伸びを記録した。比較対象の昨年6月はコロナ禍に伴う受注の減少幅が1.1%と小さかったにもかかわらず、今年6月は増加幅が大きかった。世界経済の急速な回復が背景にある。国内受注が前年同月比で12.8%、国外が同36.3%増加。国外はユーロ圏が29.9%、ユーロ圏外が40.2%の幅で伸びた。

1~6月の新規受注高も前年同期比27.1%増と好調だった。国内が21.3%、ユーロ圏が30.5%、ユーロ圏外が33.2%増えた。

6月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を20.0%上回った。1~6月も前年同期比で12.2%増えた。

7月(第3四半期初頭)の工場稼働率は4月(第2四半期初頭)の86.7%から89.2%へと大きく上昇し、2006年10月(第4四半期初頭)以来の高水準に達した。

7月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI、無効回答を除いたベースで算出)は前月の36.3ポイントから29.9ポイントへと低下した。景気の急回復を背景とする半導体などの不足が背景にある。業界企業の8割が部品・部材不足を訴えている。

6月の業界売上高は前年同月比17.2%増の173億ユーロに拡大した。ユーロ圏が18.7%増、ユーロ圏外が17.8%増、国内が16.2%増と、伸び率はすべて2ケタ台に上っている。

1~6月の売上高も12.3%増えて967億ユーロとなった。ユーロ圏が14.5%、ユーロ圏外が13.2%、国内が10.8%の幅で伸びた。

7月の業界景況感指数は39.2ポイントで、前月(33.0ポイント)を6.2ポイント上回った。現状判断を示す指数と今後6カ月の見通しを示す期待指数がともに上昇した。

7月の輸出期待指数は37.6ポイントで、前月36.8ポイントをやや上回った。

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