上期エネルギー消費量4.3%増加、天然ガスが初のシェアトップに

エネルギー関連の統計データを収集・作成する民間団体AGEBが3日発表したドイツ国内の上半期のエネルギー消費量は2億1120万石炭換算トン(TCE)となり、前年同期を4.3%上回った。第2四半期のコロナ規制緩和で経済活動が活発化したほか、冬の寒波で暖房使用量が増え、需要が拡大した。

エネルギー源別では在来型が大きく増えた。風力発電が減少し、その穴を火力・原子力発電が埋めたためだ。増加幅は褐炭で33.5%、石炭で22.7%、天然ガスで15.6%、原子力で7.0%に上った。再生エネ電力の減少を在来型発電で補ったことに伴い、二酸化炭素(CO2)の排出量は6.3%増加した。

石油は12.1%減少した。コロナ禍で旅客機の運航が少なかったことから、航空機燃料が約20%減少。灯油は1月から炭素税が適用されたことから買い控えが広がり、約50%も落ち込んだ。ガソリンは2.6%減、軽油は7.0%減だった。

再生可能エネルギーは1.0%減少した。風力発電が20%縮小したためで、水力発電は5%、バイオマスは6%増えた。ソーラーは横ばいだった。

エネルギーミックスでは天然ガスのシェアが30.6%となり、石油(28.6%)を抜いて初めてトップとなった。3位は再生エネで16.8%。前年同期の17.7%から0.9ポイント低下した。褐炭は8.4%、石炭は8.4%だった。

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