ドライバーの15%が「次はEVを購入

電気自動車(EV)の購入に前向きなドライバーがドイツで増えていることが、ガソリンスタンド大手アラールの調査で分かった。それによると、今後1年半以内に自動車の購入を予定する人のうち15%がEVを考えている。ハイブリッド車(HV)の人気も高く、調査担当者は「電動車は購入の関心においてディーゼル車、ガソリン車と同等になっている」と述べた。

同社はドイツ国内のドライバーを対象に2年に1度、アンケート調査を実施し、「自動車購入トレンド」というレポートをまとめている。今回の調査では1年半以内に自動車(新車、中古車、新古車)を購入予定の人が40%に達し、調査を開始した2003年以降で2番目に高い水準に達した。

その内訳をみると、最も多いのはガソリン車で32%に上った。これにHVが27%、ディーゼル車が16%で続く。EVは前回(19年)の2倍強の15%と急増した。内燃機関車からの需要のシフトが急速に進んでいる。

EVに求める航続距離は平均680キロとなり、前回の同531キロから大幅に伸びた。市販されるEVの航続距離が拡大しているほか、これまで内燃機関車を利用してきた人がEV購入を具体的に検討するようになったことが背景にあるもようだ。

充電時間の許容上限については「30分以内」が63%を占めた。「1時間以上」を容認するのは31%にとどまる。

「EVを購入する場合、内燃機関車よりも最大いくら多く支払う考えがありますか」との質問では回答額の平均が7,085ユーロに達し、前回(3,210ユーロ)の2倍以上に拡大した。また、購入の条件として国の補助金活用を挙げた人は38%にとどまり、62%は補助金なしでも購入すると答えた。

「環境に優しいのはどのブランドだと思いますか」との質問(複数回答可)では、テスラが52%で断トツに多かった。2位はBMW、アウディ、VWで20%。トヨタは19%で5位につけたものの、以前に比べると数値は大幅に低い。ハイブリッド車に強いだけでは高い評価を維持できなくなっている。

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