中国自動車大手の長城汽車は6日、2022年に電気自動車(EV)ブランド「欧拉(ORA)」のコンパクトカーと、高級SUVブランド「WEY」のプラグインハイブリッド車(PHV)を欧州市場に投入すると発表した。欧州のEV市場では低価格を武器に中国勢がシェアを伸ばしており、長城汽車も同分野に本格参入してライバルを追撃する。
世界有数の自動車展示会であるミュンヘン国際自動車ショーで、欧州に投入する2車種を発表した。最初に販売するORAのコンパクトカー「ORA CAT」は最長航続距離400キロメートル、最高時速は160キロメートル。価格は3万ユーロ(約390万円)前後になる見通しだ。21年中に受注を開始し、22年上半期の納車開始を予定する。
一方、長城汽車の創業者、魏健軍氏の名字(魏=Wei)に因んで名づけられたWEYブランドからは、航続距離150キロメートルの世界戦略モデル「Coffee 01」を投入する。21年末にまずドイツで受注を開始し、段階的に他の市場に広げる。
長城汽車はこのほか、22年の早い時期に欧州の統括拠点としてミュンヘンに「ブランド体験センター」を開設する計画を明らかにした。