NECとテレフォニカがオープンRANのプレ商用実証、独など4カ国で

NECは15日、スペイン電気通信大手テレフォニカとオープンRANのプレ商用実証を行うことで合意したと発表した。テレフォニカの主要市場であるスペイン、ドイツ、英国、ブラジルの4カ国で実施する。

オープンRANは無線送受信装置などの仕様をオープンにして、複数メーカーの機器やシステムを相互接続できるようにした無線アクセスネットワーク(RAN)。特定メーカーへの依存を避け、RANを自由に構築できることから、電気通信サービス事業者の間でニーズが高まっている。

テレフォニカは5G時代における柔軟で効率的かつ安全なモバイルネットワークの構築に向けネットワークのオープン化に積極的に取り組んでいる。2025年までにモバイルネットワーク全体の50%をオープンRANベースで構築する目標だ。

NECはこれまで、テレフォニカの独英法人とともにオープンRANの実証を成功裏に実施してきた。今回の合意により、今後はプライムシステムインテグレータとしてテレフォニカグループのスペイン、ドイツ、英国、ブラジルの事業会社と共同でマルチベンダーによるオープンRANソリューションの実証を実施。22年に4カ国で計800カ所以上に基地局を設置し商用展開を目指す。

今回導入するオープンRANソリューションはNEC製品と、パートナー企業のソフト・ハードウウエア製品で構成される。同ソリューションの一部であるNECの超多素子アンテナを搭載した5G基地局装置の無線機は、ネットワークのトラフィック量に応じた通信の大容量化・最適化に貢献する。

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