「21年インフレ率は3%に」=Ifo

Ifo経済研究所は15日、ドイツの今年のインフレ率が3%に達し、1993年(4.5%)以来の高水準に達する見通しを明らかにした。昨年はコロナ禍でエネルギー価格が急落したほか、7月から12月にかけて景気対策で付加価値税率が引き下げられており、今年はその反動で物価が大きく上昇する。ただ、今年の高インフレはエネルギー、食品、一部のサービスなどで価格が昨年の反動以上に上昇しているという事情も反映されているという。

2022年はインフレ率が2.0~2.5%に低下するものの、近年では高い水準となる。直近で2%以上を記録したのは12年(2.0%)、2.5%以上となったのは08年(2.6%)と、ともに10年以上前だ。Ifoの調査担当者は、コロナ禍で抑制されている消費の反動増が想定を上回ったり、原料・部品不足に伴う川上物価の上昇が消費者物価レベルまで転嫁された場合は、来年のインフレ率がさらに高まるとしている。高インフレ率は今年限りの現象にとどまらない可能性がある。

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