ボルボ建機部門の電気油圧システム、グループの「テクノロジー賞」を受賞

スウェーデン商用車大手のボルボグループは6日、建設機械部門のボルボCEが開発した電気式油圧システム「Common Pressure Rail Hybrid」がボルボ・テクノロジー・アワード2021を受賞したと発表した。主にパワーショベル向けの同システムは、燃費と生産性を向上させるとともに二酸化炭素(CO2)排出量を削減するソリューションとなる。2040年までに排出量ゼロを目指すボルボの目標達成への貢献が期待されている。

システムはボルボCEのスウェーデンと韓国の合同チームが、フィンランドの油圧機器大手ノルハイドロと共同で開発したもので、運動エネルギーの効率的な利用と、作動ピーク時の適切な電力供給を可能にしている。システムを搭載した機械のすべての動作機能は2つ以上の圧力系統で構成されるコモンレール・油圧式エネルギー貯蔵システムにつながっており、電子制御の「スマートアクチュエーター」を通して各駆動部への油圧動力伝達を最適化する。必要な電力はエネルギー貯蔵システムから供給するため電源システムの小型化につながり、電源冷却の必要性が減る。また、作動ピーク時に合わせて多くの電力を供給できるため、例えばトラックへの積み込み時などに効率が向上する。

同社は将来的に同技術を採用したパワーショベルを市場投入する方針だ。

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