独自動車部品大手のコンチネンタルは9月29日、自動運転向け人工知能(AI)チップを研究開発する中国のスタートアップ、地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)と合弁会社を設立すると発表した。新会社を通して、運転支援システムおよび自動運転用のハードウエアやソフトウエアを開発する。
新合弁会社には、コンチネンタルが過半数を出資する。従業員数は差し当たり約200人を予定している。また、上海市の嘉定区にある産業地区とすでに投資契約を締結しており、合弁会社の本社は上海市の嘉定区に置く見通し。
高度な運転支援システムや自動運転システムは、将来的に大きな市場に成長すると予想されており、開発の加速が急務となっている。両社は、合弁会社の設立により、自動車分野におけるAI技術の開発・事業化を加速する。
具体的には、地平線機器人のプロセッサーやアルゴリズムをコンチネンタルの運転支援/自動運転システム用のスマートカメラや制御機器に統合する。また、コンチネンタルが世界に展開する事業拠点や生産基盤を地平線機器人が活用できるようにする。
合弁会社は中国市場だけでなく、世界市場で事業展開する自動車メーカー(OEM)にも製品を提供していく。すでに複数の中国自動車メーカーが量産車における新合弁との協力に関心を示しているという。
■ 新合弁、エレクトロビットと提携
新合弁はさらに、コンチネンタルの子会社で車載器組込ソフトなどを供給しているエレクトロビット(EB)と提携に関する趣意書を締結した。EBとの協力により、自動運転用の製品の開発・量産を円滑に進めることができる。