カラバンケントンネル、東トンネルのオーストリア側工事が完了

●東トンネルの全長7.9kmのうち、4.4kmの工事が完了

●既存の西トンネルの改修後、28年に両トンネル開通の見通し

オーストリアの高速道路公社アスフィナクはこのほど、同国とスロベニアを結ぶカラバンケントンネルの東トンネルの工事がスロベニアとの国境まで完了したことを明らかにした。2018年に工事が開始された東トンネルの全長は7.9キロメートルで、今回オーストリア側の4.4キロメートルの工事が完了したことになる。東トンネルの開通後は既存の西トンネルの改修が進められる予定で、東西両トンネルの開通は2028年となる見通し。両トンネルの開通により夏期の混雑緩和が期待されている。

東トンネルのスロベニア側については、工事を落札したトルコ系建設会社に対し反対の声があり工事が遅延している。それにより開通予定が2024年2月から2025年末に延期された。

オーストリア側についてはトンネル内側のセメント部分の施工が完了しているほか、トンネルの掘削に並行して両トンネル間をつなぐ避難用通路が11カ所に設置されている。オーストリア側では約100人がトンネル工事に従事しており、150万トンの土砂を搬出した。

アスフィナクのトンネル工事以外も含めた同プロジェクトへの投資額は2億1,100万ユーロ。スロベニアの自動車道運営会社DARSとアスフィナクを合わせたトンネル工事部分への投資額は3億2,000万ユーロとなっている。

上部へスクロール