キュアバック―コロナワクチンの承認申請撤回―

独バイオ医薬品企業キュアバックは12日、欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)に提出していた新型コロナウイルス用ワクチン「CVnCoV」の承認申請を撤回したと発表した。治験結果が低調で、当局の承認を得て市場投入しても大きな需要が見込めないため。今後は第2世代の新型コロナワクチン開発に注力する。

キュアバックはメッセンジャーRNA(mRNA)ベースの新型コロナワクチン開発を昨年開始し、今年6月に治験最終報告を発表した。有効率は48%で、すでに接種が行われている他社の製品を大幅に下回っている。

同社によると、EMAの認可を得られるのは早くても来年4-6月期の見通し。その頃には第2世代ワクチンの臨床試験が進展した段階に達していると見込まれることから、CVnCoVの申請手続きを継続する意義は低いと判断した。

同社は現在、新型コロナの第2世代ワクチン「CV2CoV」を英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)と共同開発している。当局の承認を来年中に獲得する目標だ。

上部へスクロール