ドイツ銀が5四半期期連続黒字に

独銀最大手のドイツ銀行が27日発表した2021年7-9月期(第3四半期)決算の純利益は1億9,400万ユーロとなり、前年同期を7%上回った。黒字計上は5四半期連続。資産運用部門が好調だったほか、コロナ禍に伴う顧客の債務不履行の規模が小さく、貸倒引当金が57%減の1億1,700万ユーロに縮小したことが大きい。

税引き前利益は15%増の5億5,400万ユーロへと伸びた。資産運用部門は運用資産の純増と手数料収入の増加で18%増の1億9,300万ユーロへと拡大。法人向け部門も57%増えて2億9,200万ユーロとなった。リテール部門は引当金とリストラ費用減少の効果で1億5,800万ユーロを計上し、収支トントンだった前年同期から大幅に改善した。

これまで業績をけん引してきた投資銀行部門は10%減の8億6,100万ユーロへと落ち込んだ。比較対象の20年同期は国債発行が活発だったことから、同部門が注力する証券業務が好調だった。今年7-9月期はその反動が出た格好だ。

狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は9月末時点で13.0%となり、前年同日の13.3%を下回った。

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