独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した同国電機業界の9月の新規受注高は前年同月を26.5%上回り、7カ月連続で2ケタ台の伸びを記録した。世界経済の急速な回復が大きい。国内受注が28.7%、国外が24.9%増加。国外はユーロ圏が16.1%、ユーロ圏外が29.6%の幅で伸びた。
1~9月の新規受注高も前年同期比26.3%増と好調だった。国内が21.3%、ユーロ圏が28.9%、ユーロ圏外が31.4%増えた。
9月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を7.0%上回った。1~9月も前年同期比で11.8%増えた。
10月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI、無効回答を除いたベースで算出)は前月の38.1ポイントから21.5ポイントへと大幅に悪化した。加盟企業の85%が原材料不足とサプライチェーンのひっ迫に直面していることが反映された格好だ。10月(第4四半期初頭)の工場稼働率は88.4%と高水準を保ったものの、2006年10月以来の高水準となった7月(第3四半期初頭、89.2%)からは0.8ポイント低下した。
9月の業界売上高は前年同月比6.2%増の175億ユーロに拡大した。ユーロ圏外が11.0%、国内が6.1%増加。ユーロ圏は1.2%減と縮小に転じた。
1~9月の売上高も11.3%増えて1,462億ユーロとなった。ユーロ圏外が13.3%、ユーロ圏が11.0%、国内が9.9%拡大した。
10月の業界景況感指数は22.5ポイントで、前月(25.5ポイント)を3.0ポイント下回った。減少は3カ月連続。原材料不足がこれまでに引き続き足かせとなっている。現状判断を示す指数が44.6ポイントから40.6ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数が7.9ポイントから5.8ポイントへと落ち込んだ。
10月は輸出期待指数も前月の29.7ポイントから18.9ポイントへと悪化した。