ロシアの金融最大手ズベルバンク傘下のズベルバンク・ヨーロッパは3日、中東欧で展開する傘下の5銀行の売却についてAIKバンカ(セルビア)、ゴレニエスカバンカ(スロベニア)、アグリヨーロッパ・キプロスと合意したと発表した。中東欧事業を縮小し、今後はドイツなどの主力市場に注力するとともに、新事業モデルの開発に取り組む。2022年の売却手続き完了を見込む。
売却するのはボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、ハンガリー、セルビア、スロベニアの子会社。5行を合わせた資産総額は73億2,900万ユーロ、営業所数は162、顧客数は約60万人に上る。株式売却や親会社からの融資の回収などを合わせ、子会社売却で約5億ユーロを調達する。
ズベルバンク・ヨーロッパは2014年、ドイツでリテール銀行サービスを開始し、欧州市場に初進出した。営業所数は187、顧客数は約80万人、従業員数は3,900人超。2020年末の資産総額は130億ユーロ。5行売却後はドイツ、オーストリア、チェコの事業に注力する。