ドイツテレコム―光通信網の敷設加速へ、子会社を合弁化―

ドイツテレコムは5日、子会社グラスファーザープルスを豪年金基金系のIFMグローバル・インフラストラクチャー・ファンドとの合弁会社に切り替えると発表した。国内の人口希薄地域での光ファイバー通信網敷設を加速する狙い。当局の承認を経て同子会社を2022年に折半出資会社へと改める。

グラスファーザープルスはIFMから9億ユーロの出資を受ける。同社は18億ユーロと評価されたことになる。

グラスファーザープルスは基地局から各家庭までの全回線を光ファイバーでつなぐFTTH(ファイバー・トゥー・ザ・ホーム)方式の回線を22年に10万世帯超、23年に50万世帯弱に設置。28年までに人口希薄地域の計400万世帯がFTTHを使えるようにする。敷設資金を確保するため、国が実施する助成金入札に参加する意向だ。同社が敷設するFTTH回線は「オープンアクセス」方式で運営されることから、ドイツテレコムの競合企業も平等な立場で利用できる。

合弁化に伴いドイツテレコムはグラスファーザープルスを連結対象から切り離す。ただ、10年以内にIFMの持分を買い取るオプション権を持っており、この権利を行使した場合は再び連結子会社化することになる。

ドイツテレコムはグラスファーザープルスとは別に、人口希薄地域で28年までに800万世帯が光ファイバー通信網を利用できるようにする計画。グラスファーザープルスの同400万世帯と合わせると計1,200万世帯が利用できるようになる。

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