英自動車工業会(SMMT)は4日、同国の2021年10月の乗用車新車登録が10万6,265台となり、前年同月に比べ24.6%減少したと発表した。販売減少は4カ月連続となる。
顧客別では、大口法人が前年同月比40.4%減と大幅に落ち込んでいる。小口法人も45.5%減少した。個人は3.3%減と小幅の減少にとどまったが、前年同月は新型コロナウイルスの影響で販売が低迷していた背景がある。
燃料別では、電気自動車(BEV)が前年同月比73.1%増の1万6,155台となり、市場シェアを15.2%に拡大した。プラグインハイブリッド車(PHEV)も前年同月比7.5%増の8,382台と、市場シェアを7.9%に拡大している。
■ 通期予想を下方修正
SMMTは、部品の供給不足の問題が継続していることや、景気見通しの悪化を受け、新車登録の通期予想を8月に発表した約182万台からさらに8.8%引き下げ、166万台に下方修正した。これは、2020年の通期の新車登録を1.9%上回るが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)前の2019年の約230万よりも約65万台少ない。
なお、2022年については、電気自動車(BEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の販売好調がけん引役となり、約196万台に回復すると予想している。BEVの新車登録は26万台となり、ディーゼル車とディーゼル車のマイルドハイブリッド車(MHEV)を合わせた新車登録(22万1,000台)を超えると予想している。また、BEVとPHEVを合わせた市場シェアは全体の5分の1以上の21.5%になると予想している。